▍製作者の想い
お客様の声にきめ細かな対応で応えることが、私たちの「おもてなし」です。
- 大量生産・大量消費の時代に普及した輸入製品に押されることもありましたが、常にお客様目線で傘を作り続けてきました。どんな些細な声も製品に反映することで、心から欲しい、使いたいと言っていただける1本を製作しています。職人が細部にまでこだわり、心を込めて手作りをする。そこには、他では真似できない「傘」が出来上がります。このような長年培ってきたモノづくりの精神が、お客様に対する私たちにとっての「おもてなし」なのです。
▍技術詳細
骨から作り、どんな要望にも応える、唯一無二の「傘」。
- もっとお客様の声に隅々までお応えするため、2012年に、本社屋の隣に自社骨生産工場を設立。これにより、あらゆる長さの傘骨や部品を作ることが可能になりました。また傘骨の生産を始めると同時に、次世代の新しい製品を開発する開発部門も稼働。様々な商品開発を行っています。
お客様目線に立てば、傘はまだまだ進化できる。
- お客様の声を様々な形で製品に反映しています。水滴で服が濡れて困るといった声をもとに開発を進め、ハスの葉のような超撥水を実現した傘「ヌレンザ」。傘を開閉するときに固定用部品のハジキで指を挟まないよう工夫された「安全ロクロ(別名:つづみ)」。他にも「あじさい手元」と呼ばれる持ち手は、握る箇所を湾曲させ持ちやすく、傘を差した状態でバランスが取りやすい設計になっています。生地の張り感を裁断・縫製で調整することで、雨音さえ心地よく響き渡らせるなど、随所にお客様の声が生かされています。
▍水滴がスパッと切れる傘:ヌレンザ
- 糸の織構造で撥水力を向上させた傘。生地表面が蓮の葉構造になっており、水滴がスパッと切れますので、例えば車内に傘を入れる際も水滴を持ち込むことが少なく快適にご利用頂けます。お客様の困りごとをもとに開発した生地で、機能性に特化しました。また、全体重量も考慮し、生地を薄くし骨はカーボンを使用。軽量かつ高強度な骨組みです。
※生地の織構造で撥水性を向上させている生地ですので、織組織の破壊や油分等が付着したりしますと、撥水性は徐々に失われていきます。 - <傘骨について>
傘を開閉するときに固定用部品のハジキで指を挟まないよう、ハジキに一切触れない安全仕様の傘骨を開発しました。傘を差した状態が日本の伝統的な鼓に見えることから「つづみ」と名付けています。
▍野点洋傘
日本の傘文化を継承したい。 その想いを「野点洋傘」に込めて世界へ発信します。
- その昔、屋外でお茶を点てる際に用いられた野点傘。日本では、お客様をお迎えする際には必ず傘を広げ、おもてなしをする文化が根付いていました。しかし、近年その文化は失われつつあります。かつて傘の一大産地であった福井県でも、傘を作り続けているのは今や私たちのみ。傘一筋45年の技術を結集し、おもてなしをする傘を製作することで、日本古来の伝統的な文化を継承していきたい。新たな取り組みとして完成させた「野点洋傘」で、日本のこころを世界に発信していきます。
骨組みを軽量化させることで実現した48本もの傘骨。耐久性を高めるため、布にもポリエステル繊維の生地を使用。
- 野点洋傘の特徴は48本もの傘骨を使用していること。洋傘でここまで多くの骨に布張りをした例は他にありません。傘骨が多くなればなるほど、傘全体の重量が重くなってしまいます。これはカーボンの骨組みを採用することで軽量化に成功。また布には混繊羽二重風に織り上げたポリエステル繊維の生地を張ることで、耐候性を高めました。和傘では油紙を貼っていたため乾くまでしまうことができませんでしたが、お手入れの手間も簡略化させることができました。48本の骨組みが美しく並ぶ野点洋傘。ご自宅のお庭はもちろん、旅館や料亭などで長年ご愛用いただけます。
▍異業種コラボレーション
LEXUS collection × 福井洋傘「ヌレンザ」
- 1本1本丹精込めて作られる高級洋傘のコンセプトが、LEXUSとのコラボレーションを実現しました。今では LEXUS collection の1アイテムとして販売しています。